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パートナーシップ構築宣言とは?メリットとやり方について【徹底解説】

補助金の公募要領に「パートナーシップ構築宣言」という言葉を目にした方もいるのではないでしょうか。

2020年から始まった新しいものであり、詳しく知らない方も少なくないと思います。

パートナーシップ構築宣言は、大企業と中小企業の両方に関係しています。

規模の小さい企業でも、安心して事業を営んでいけるようにする取り組みです。

取り組んでおくことで、補助金の申請などで有利に働くケースもあります。

今回は、パートナーシップ構築宣言とはどのようなものであるか、また、登録するメリットと登録のやり方について紹介していきます。

パートナーシップ構築宣言とは

経済の変化によって起こる取り組みの変動は、これまでは中小企業や小規模事業者などの、下請けと呼ばれる企業にしわ寄せが来ることが少なくありませんでした。

このような関係性を解消し、共に支えあって成長していくことを公に宣言することが、パートナーシップ構築宣言です。

企業規模の大きさに関係なく、企業が「発注者」の立場で自社の取引方針を宣言する取組です。

大企業と中小企業の共存を目指し、良い取引関係を結んでいくことに協力的であることを宣言します。

企業は代表者の名前で、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携(企業間連携、IT実装支援、専門人材マッチング、グリーン調達等)」「振興基準の遵守」に重点的に取り組むことを宣言します。

簡単にいえば、企業間で公正・適正に取引を行うことや、そのために必要な環境を構築していくことを親会社・発注者の立場から宣言するものです。

パートナーシップ構築宣言の目的

パートナーシップ構築宣言の目的は、大企業と比べて立場が弱くなりがちな中小企業などを守ることです。

宣言の内容に具体的な取引の方法を盛り込み、下請け企業との不利益な取引を避けることを宣言させることで、立場の弱い企業が不利益を被ることなく、取引先と良好な関係を築いていくことができます。

パートナーシップ構築宣言が重点的に取り組む内容は、以下の2点です。

・サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列などを超えた新たな連携

・親事業者と下請け事業者との望ましい取引慣行の遵守と取引先とのパートナーシップの強化

パートナーシップ構築宣言の対象

パートナーシップ構築宣言の対象となるのは、規模の大小にかかわらず発注企業側です。

仕事を発注する側の企業がパートナーシップ構築宣言を行い、下請け企業とその宣言の内容に沿った取引をしていきます。

受注側である中小企業・個人事業主は、パートナーシップ構築宣言をする必要はありません。

パートナーシップ構築宣言をするのは、規模が大きく事業を営む中で下請け企業に依頼することが多い大企業が一般的です。

ただし、受注側も自社で下請けを使っている場合には、下請け企業に向けてパートナーシップ構築宣言をすることができます。

パートナーシップ構築宣言のメリット

パートナーシップ構築宣言を行うことにより、サプライチェーン全体で適正な取引が行われ、それぞれの企業が成長し業績も向上する好循環が生まれることが期待できます。

適切に取り組むためには、企業全体を巻き込む計画にしていかなければなりません。

そのためには、パートナーシップ構築宣言のメリットや効果を理解して、従業員などにも伝えると良いでしょう。

ここでは、パートナーシップ構築宣言を行うメリットについて紹介します。

企業の取り組みを広く周知できること

パートナーシップ構築宣言を行い、公式ポータルサイトに企業名が登録されます。

そのため、元請け企業が同リストを閲覧して、自社の取引先の宣言内容を確認することが可能です。

下請け会社に不利益のない取引を守る取り組みは、宣言の決まりとして「見える化」されており、宣言をした発注企業は取引先や、下請け企業と正しい取引をするホワイト企業であることをアピールできます。

また、登録されるとロゴマークを使用できるため、公式サイトや名刺、パンフレットなどにマークを入れることで営業戦略にも役立ちます。

SDGsの達成にも繋がること

パートナーシップ構築宣言を行うことで、「SDGs」と呼ばれる持続可能な開発目標の達成にも繋がります。

SDGsは近年注目を浴びており、多くの企業が取り組んでいる活動です。

パートナーシップ構築宣言を通じて以下の5つの目標に取り組んでいることになります。

目標3すべての人に健康と福祉を
目標8働きがいも経済成長も
目標9産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10人や国の不平等をなくそう
目標17パートナーシップで目標を達成しよう

パートナーシップ構築宣言をすることは、国際社会共通の目標に向かって取り組んでいることになり、企業の社会的責任を果たすことにも繋がり企業のイメージアップを図れます。

加点措置が受けられる補助金もあること

パートナーシップ構築宣言を行うことで、一部の補助金制度では、登録した企業が申請の際に加点措置を受けることができます。

補助金申請の際には、加点措置を受けることは採択される可能性を上げられるので、活用できる企業は積極的に活用しましょう。

パートナーシップ構築宣言で加点措置を受けられる主な補助金は、以下のようになっています。

・事業再構築補助金

・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

・コンテンツ海外展開促進・基盤強化事業費補助金

・自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金

・住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業費

・省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金

また、各地方自治体独自の補助金でも加算措置が受けられます。

ポータルサイトのリンクで詳細を確認しましょう。

<加点措置についての詳細>

加点措置を受けることができる補助金の中でも、規模が大きく有名である「事業再構築補助金」と「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の加点内容の詳細について紹介します。

事業再構築補助金10の加点項目の加点項目の内の一つである「パートナーシップ構築宣言を行っている事業者に対する加点」に当てはまります。
加点項目の対象となるのは、「成長枠」と「グリーン成長枠」のみとなります。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金成長性加点、政策加点、災害等加点、賃上げ加点等、ワーク・ライフ・バランス等の推進の取り組み加点と、主に5つの加点項目に分けられるものがあります。
この内の「政策加点」に、パートナーシップ構築宣言を行っている事業者は当てはまることになります。

パートナーシップ構築宣言の登録方法

パートナーシップ構築宣言を希望する企業は、公式ポータルサイトで登録する必要があります。

難しい手続きではないので自社で登録できます。

ここでは、パートナーシップ構築宣言の登録方法を紹介します。

1.ひな形をダウンロードする

まずは、「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトから宣言書のひな形をダウンロードします。

記載見本や記載要領などもあるため、すべての書類をダウンロードして、見本などを参考にしながら作成しましょう。

注意点として、ひな形は随時更新されるため、作成したまま長く提出しないと最新データでなくなっていることもあるので気を付けましょう。

2.内容をきちんと確認して宣言書を作成する

宣言書は、ダウンロードしたひな形を活用することで簡単に作成でき、必須項目などを漏らさずに記載します。

パートナーシップ構築宣言の内容には、必須項目と任意項目、定型部分と個別記載部分があります。

任意項目や個別記載部分では、自社の事業・取引内容に当てはまる項目を選び、加筆・修正します。最後に、会社名と代表者名を明記します。

3.宣言書をアップロードする

作成した宣言書は、PDFでアップロードします。

アップロードは、ひな形などをダウンロードしたポータルサイトの同じページにある「登録」ボタンから可能です。

企業名や法人番号などの企業情報を入力し、ページ内の指示に従ってファイルをアップロードしましょう。

4. パートナーシップ構築宣言を公開する

パートナーシップ構築宣言の宣言書をアップロードした後、書類内容に不備がなければ、ポータルサイトに公開されます。

宣言企業はポータルサイトに掲載され、ロゴマークを使えるようになります。

ただし、宣言後も宣言が履行されていないと認められた場合には、振興基準に基づいて主務大臣から指導や助言が行われ、宣言の掲載が取りやめになることがあります。

宣言の内容に基づいていくことを心掛けましょう。

まとめ

パートナーシップ構築宣言は、従来までの上下関係を解消し、共存共栄を目指した企業関係を作り出すために政府より導入されました。

企業間でのクリーンな関係を構築することで、中小企業の経営やそこに勤める労働者の待遇改善も期待できます。

また、近年注目されているSDGsの目標を実行することができ、補助金の優遇措置など、メリットは発注側にも受注側にも多数あります。

パートナーシップ構築宣言は2020年に始まったばかりで、これからも広がっていき内容も拡張されていくことが予想されます。

今後、パートナーシップ構築宣言の取り組みが成熟していく中で、補助金など優遇措置の内容も充実していくことでしょう。

宣言を行うメリットがこれからも増えていくと予想できますので、時代情勢に遅れないように登録を検討してみてはいかがでしょうか。

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